自転車旅フォトライター テツオのチャリバカ日記!

自転車で日本縦断、アメリカ縦断、東南アジア横断、ヨーロッパ周遊など、世界13ヶ国1万km以上を旅したテツオが自転車、旅、写真を通じて感じたことを発信します

フランスの森で深夜に迷子になり、野宿していたら野獣に寝込みを襲われた話【自転車旅のハプニングエピソード①】

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2013年の夏、2ヶ月ヨーロッパを自転車で2000km以上走りました。

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長期間の旅となると荷物も多くなるため、自転車の左右に20kgくらい積んでの旅。

自転車の重さも合わせると35kgくらいになります(普通のママチャリの倍以上!)。

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基本的にはキャンプ場に泊まるため、テントや寝袋、調理器具なんかも運んでいます。

 

毎日、その日走る距離を考え、泊まれるキャンプ場をネットで探しながら旅をしていきます。

しかし、予定通りにいかないのが自転車旅の常。

 

思ったより坂がキツくて距離を進めない、次のキャンプ場までが遠すぎてたどり着けない、などなど、苦労は絶えません(それが楽しいんですけどね)。

 

しかし、この日はちょっと違うトラブルが起きました。

 

想定よりも進みが遅くなってしまい、キャンプ場のある場所の近くに来た時には、すでに夜中の10時頃。

グーグルマップでチェックしたキャンプ場の場所はこの辺りのはず。

 

しかし、どれだけ辺りを見渡しても、キャンプ場らしきものは見当たりません。

 

真っ暗闇で街灯も一切ない森の一本道なので、周りに道を聞く人もいません。

 

あとで分かったのですが、どうやらグーグルマップのキャンプ場の位置がずれていたようで。

 

普段はお世話になりっぱなしのグーグル先生ですが、この時ばかりはグーグルを恨みました。

 

頼むから正しい場所を表示してくれよ!!!(切実)

 

夜中まで必死で走って来たのに、フランスのど田舎の森の中でさまようことになってしまったのです。

 

キャンプ場にたどり着けない場合は、その辺で野宿するしかありません。

 

道路から脇の森に入り込み、テントを張れる場所を探します。

 

同じテント泊でも、管理されたキャンプ場に泊まるのと、誰もいない異国の森の中で一人泊まるのとでは、心持ちが全然違います。

 

頼むから、クマとかでないでおくれ。

 

アメリカを旅した時に、キャンパーがクマに襲われた話を聞いたことがあったので、正直いって気が気ではありません。

 

クマはテントの中にある食料の匂いを嗅ぎ分けて襲ってくるっていうじゃないですか。

 

実際、クマではありませんが、寝込みにアライグマがテントにやってきて、横に置いておいた食器をカチャカチャ漁ってきたことがありました。

 

アライグマだとしても、テントの中からだと姿がみえないので、ほんとに怖いんです。

 

話はフランスに戻します。

その日も100kmくらい自転車を漕いできてるので、体はクタクタ。

野宿の心配はあるものの、テントを張ると間もなくして眠りにつきました。

 

 

それから数時間後、時刻は午前3時半頃。

寝ていたら、不意に足元に違和感を感じ、目が覚めます。

なにかが足にモゾモゾ当たる。

 

 

「あ、これはヤバい、去年のアメリカでもあったヤツだ、獣がきた!」

 

その瞬間の恐怖といったら、筆舌に尽くしがたいものがあります。

 

「もしかしたらオオカミかもしれない、クマかもしれない、ヤバい、食われる!」

 

 

ゔわぁぁぁぁあああーー!!!!!!

 

 

今までに出したことのないような大声で叫びながらガムシャラに獣を蹴っ飛ばすこと十数秒。

 

なかなか敵は引き下がりません。

周りは真っ暗なので何も見えない。

 

やっと獣がいなくなったときには、息が上がり、体は震えがとまりません。

 

とにかく、言葉ではうまく表現できませんが、本当に、死を意識した瞬間でした。

 

急いで明かりをつけてふと横を見ると、なんと!

 

テントがビリビリに引き裂かれているではないか!

外からみるとこんな感じ。

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中から見るとこんな感じです。
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ガッツリ穴空いてるー!!

 

大事なテントが破れてしまってショックでしたが、それよりも、一刻も早くこの場から離れたいという思いしかありませんでした。

 

夜中の3時半でしたが、眠いとか言ってられません。

 

猛スピードでテントをたたみ、夜の森を抜けていきました。

 

結局、その動物がクマだったのかは分かりません。

命があってよかった、ただそれだけです。

 

みなさん、くれぐれも真夜中に人里離れた森の中で野宿をしないように!

 

死ぬ思いをします。

 

以上、テツオが人生で一番恐怖を感じたお話でした。

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